いつしか絵は遠くに
在学中は、京都の老舗和傘工房でのインターンシップも経験。約半年と、当時としては長期のインターンシップでした。 傘の柄のデザインをさせてもらい、商品化もしてもらえました。
最も貴重な体験は、某有名アパレルデザイナーのパリコレクション作品の制作に従事できたこと。和傘の構造を取り入れたドレスの制作で、デザイン画を制作図面に変換する作業で参画しました。最終的に、メンバーの一人としてパリコレに随伴させてもらう事もできました。自分を含めたくさんの人の手が加わって、最後に形になったものを見た時は、心の底から感動しました。
学卒後、就職することに。神社への奉職(巫女)、芸術大学職員と、日本文化に深く関わる仕事に着けはしましたが、働くことに追われて、正直なところ絵を描く余裕は皆無となりました。一方で、様々な人たちと働くことで人間として豊かになることができました。
しかし、やはり絵を描くというのはまとまった時間が必要です。少しづつ、ただ確実に、絵を描きたいという想いは募っていました。