How to drawing
ルーツは「日本画」
SHIMASATOMIは日本の作家です。
伝統的な技法と日本画の知識を活かし、自らの表現に合わせて画材と技法の組み合わせを試行錯誤し、今の作風となりました。彼女はこの手法で小さな生き物や美しい植物を描いています。
ここでは、彼女のこだわる画材についてインタビューしました。
画材について
Q.メインの筆記画材を教えてください。
以前はアクリル絵の具や岩絵具を使っていました。が、実は私は極度の面倒臭がりです。岩絵具自体は素晴らしい画材なのですが、膠を準備したり、手で顔料を溶いたりと、何かと手間がかかるな、と感じていました。そこで、すぐに使える画材として「コピック」に着目しました。コピックは発色が良く、様々な色があり、さらに絵の具のように色を混ぜることもできます。ただし、保存を目的として作られたものではないので、紫外線には弱いです。作品を美しく保つためには、日光に強いアクリル板を使用した額縁を選ぶことが大切です。
しかし、私にとって最も重要なことは、コピックは描きたいものを表現できることです。また、コピックは細かい繊細な描写には向いていないのですが、それを補ってくれるのが水彩絵具です。水彩絵具はアクリルと違い乾燥せず、水に混ぜるだけで繰り返し使えます。水彩を使用することで、細筆でディテールを追加したり、コピックで描いた部分の色を微調整したりすることができます。
紙選び
Q.日本画出身ということですが、使う紙は麻紙ですか?
紙も私にとってとても重要な画材です。
麻紙ではありませんが、以前は和紙系を使っていました。ところが、コピックは和紙には向いていませんでした。コピック専用の紙もありますが、私が思う表現ができず、何ヶ月かに渡り多種多様な紙を試し、ついに「これだ!」と思った水彩紙「ワトソン」に出会いました。
ワトソンは非常に厚い紙で、コピックのインクが下の紙に浸透することがありません。とても丈夫なので、多少水彩を使う程度なら水張りする必要がないのも便利です。ちなみにお気に入りは生成りのワトソンです。
interview by Hisago-Oshima
絵本の挿絵のような緻密な描写から、躍動感のある作品、精神性を感じさせる独創的な作品まで、SHIMASATOMIの世界を堪能してみませんか。